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2009年4月18日土曜日

最近読んだ本

最近読んだ本は白石一文氏の「この胸に深々と突き刺さる矢を抜け」です。ここの所、車通勤になったので読書のペースは少し
落ちましたが、前々から気になっていたので、先週ついに買って一気に読んでしまいました。白石一文氏の小説は「僕の中の壊れていない部分」とか「一瞬の光」など何冊か読んで、しばらく食傷気味でもういいかなと思っていたんですが、やっぱり一気に読んでしまった。
彼の小説のテーマは一貫していると思うのですが、それは共感できるし、途中迄のストーリーの運びも一気に読ませてくれるのですが、いつも最後の方が90年代のテレビドラマの最終回っぽく感じてしまいます。なんでなんだろ。読者の期待を裏切ろうとして、それが逆にテレビドラマっぽく纏まってしまうのか、まじめに、しかけたプロットを一つ一つ、辻褄を合わせてどうだ!というナルシズムがそこにあるのか。単純にそういったルーツが彼の物語の中にあるのか。本人はどんな人なのか興味をそそられますね。
それから霊感に導かれるようなオーラの泉的な話がいつも頻繁に出てきて、強く否定されるのだけど、それに抗えないというか運命に翻弄されているという事実をもっと深い宗教観からアプローチして人生に意味なんかないけど今という一瞬一瞬の為だけに生きる様にすれば自由になれるみたいな感じのことがテーマなんだと思います。
僕も強く共感するのだけど、(まそういう生き方は中々無理ですね。)そういった高みのあるテーマに安っぽい感じサービス満点のストーリーのミックスが狙っているのか、それとも持ち味なのかどっちなんだろって思いますね、つくづく。まぁどっちでもいいですけど。中々面白かったと思いますが2度読もうとは思わないので、
ブックオフ行きですね。

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