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2009年2月19日木曜日

最近読んだビジネス本

ここのところ忙しかったので中々このブログを更新できなかったんですが、本は結構読んだ様な気がします。まずは大前研一氏の「さらばアメリカ」うーんどうなんですかね。一番印象に残ったのは400回以上アメリカへのフライトをしているという自慢。それからチラシで入っているビジネスブレイクスルー云々なるスクールの宣伝。結局この人はどうしても金儲けの匂いばかりが先行して本当に世の中を変ようと思っているのかというよりその力はないんじゃないかということを再認識しました。ただ今のアメリカの政策の根本的な誤りに関してはとても良くわかりました。それから勝間和代さんの名前は忘れましたが本を1冊。彼女の本は実を感じません。一杯本を読んでそれらの良い所
の平均値を彼女のフィルターを通して取りまとめたような感じ。彼女自身の汗を感じたことはありませんでした。結局コンサルタントの話って、成る程と思いいざ実行するといろんなきしみが現場に生じるというジレンマをいつも抱えている様な気がします。それはいつもロジックオンリーで人間のもう一つの根幹をなしているエモーショナルな部分を考慮に入れていない所に決定的な不自然さがあるように感じます。
そういった意味ではピーターセンゲ氏を始めとする共著「出現する未来」という本は論理性を何とか維持しつつ、エモーショナルな部分から
生じる場の共感について、ちょっと東洋の宗教の色を帯びてオカルトチックな要素をはらみながらですが、前者のジレンマに対する答えとして納得できる内容だと思います。またメアリー・C・ブリントン氏の「失われた場を探して」という本は日本の若者の共有の場が失われていった過程を丁寧に追って、ー日本がかつて持っていた「場」という共同体で自己を成長させるものがアメリカを追随していくことによって
崩壊したことを解りやすくー説明しています。2009年が始まって読んだ4冊で興味深かったのは西洋の著者の視線が東洋哲学的なものに感心がいっていて、日本は未だ自己の良さと悪さを省みず西洋の思考の後を追って先端を行っている様に見せることが出来るということです。
そもそも勝間さんがバイブルといっている原因と結果の法則なんて仏教の思想そのものですし、やがて、西洋の先端の考え方を追ううちにそれがリフレクター効果となって自分たち自身の立っている場所を照らしてくれる様になるのではないかと思います。つまり、この先は東洋的な思想が西洋の思想のフィルターを通して新しい価値観としてメインになっていく時代になるのではないかと僕は考えています。