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2009年7月6日月曜日

Michael JacksonとPaul McCartney

マイケルジャクソンの死が世界にセンセーショナルに報じられていますが、この間車を運転している時に、J-waveでTriceratopsの和田さんが出てマイケルのことを熱く語っているのを聞いて、なんだか涙が出そうになってしまいました。それは多分本当の一人のファンとしてマイケルを心底好きだった心の声を聞いたからだと思います。それまで、和田さんのことなんて何も知らなかったけどあの番組はマイケルの追悼番組として最高だったと思います。たまたま聞けて良かった。その中で和田さんが言っていたのはマイケルは当時、劇薬でデュエットしたシンガーはその後輝きを失ってトップ1を取れなくなってしまう。みたいなことを言っていました。確かにポールもセイセイセイを最後にトップ1ソングがないですよね。イギリスではパイプスオブピースが1位になったと記憶していますが。
ポールファンからの視点でマイケルとの関係を見ると、オフザウォールの時にポールはGirl Friend をマイケルに提供しています、そこから始まってスリラーではGirl is mine をデュエットして、アルバムは大ヒットしてマイケルの時代がやってきます。その当時は完全に世代交代の象徴の歌の様に言われましたが、自分のファンであるポールがマイケルの代表作に関わっていること自体がふぁんとしての自分の中で自慢でした。その後パイプスオブピースでSay say say と The Manをやる訳ですが僕はThe Manの方が好きです。というかあれをシングルカットすればもっと売れたのにと思ったのですが、ボーカルの色のメインがマイケルだったので、ポールがメインなのにマイケルがリードしちゃだめでしょ。ということでシングルにはなりませんでした。その後The Man は殆ど話題になっていません。たしかポールがマイケルに創っていた曲のイントロを聞かせた所、マイケルがThere's a manと歌ってその後をHe plays the game right so well とポールが続けて曲が出来ていったというエピソードを覚えています。
今、改めてこれらの曲を聞き返してみるとGirl Friend から Say say sayまでは気まぐれな一人の女を巡って振り回される二人の男といったストーリー仕立てになっているのがわかります。Girl Friendではお互いステディがいる彼女をモノにしたと思い、girl is mine でマイケルが僕の方が勝っているかもよと言う感じになってSay say say でもうあなたの気まぐれには付き合ってられましぇん。といってお互い手を引くみたいな風に聴くと面白いですね。
いずれにしてもポールは他のアーティストとは違ってかなりマイケルと親密に一緒にレコードを創っていたことがわかります。
ミックジャガーなんかは俺にも分け前おくれや。みたいなちゃっかり気分でコラボしたところは相変わらずですもんね。
ポールはマイケルに当時かなりの尊敬と愛情をもっていたのだと思います。アドバイスもたくさんしたと言う話も聞いています。
多分モータウンには同士的な愛情があるのでしょう。そこが、ポールの純粋なミュージシャンとしての良さですね。
しかしその後、ポールのアドバイスがマイケルとの仲を引き裂いていってしまうことになります。ポールはマイケルに資産運用について、
自分のわからないものに投資するのではなく自分の熟知している音楽に投資した方が良いとマイケルにアドバイスしたところ、ある日マイケルがポールに電話してきて、「君の言う通り、僕も音楽に投資することにしたよっダッ!君の曲を買うことにしたのさパォ!」
ということで、マイケルがビートルズ楽曲の著作権を買ってしまうことになります。まさに後輩にしてやられた訳です。
ポールも大ファンだったバディーホリーの著作権を持っていますが、マイケルはポールの生前にそれをやっちまったのです。
ポールとマイケルの関係はそれっきりになってしまいます。ポールの複雑な心境はそっけないポールからの追悼コメントからもわかります。いずれにしてもマイケルの死は自分にとって予想外のショックを感じました。80年代の音楽はまさに僕の10代青春時代の音楽だったのですが、そのころ僕はビートルズに夢中で一通り聞き終わった後ポールがまだ現役だと言うことを知りポールを追ってヒットチャート
を聴いていた頃だったので、あまり影響を受けていないと思っていたのですが、思っていた以上に日常的にマイケルの音楽に親しんでいたことを思い知らされました。奇行や整形のモンスターみたいな話を一般的な見識で興味半分で覗き見していた大衆の一人としての昨今で、死んだ後でしか改めて気づかされないのは口惜しいところですが、やっぱり彼の残した音楽はすばらしい。
このオーラなき時代の20世紀最大最後のスーパースターの死に思いを馳せている今日この頃です。